大阪土地家屋調査士会令和2年度第3回会員研修会で
神戸清光がパネリストとして登壇

—3D測量を「もしかしたら自分の業務に使えるかも?」へ—

2021年2月26日(金)に開催された「大阪土地家屋調査士会令和2年度第3回会員研修会」に
(株)神戸清光がパネリストとして登壇した。今回の研修会のキーワードは「3D測量」だ。
その研修会で私たちがご紹介した内容をお伝えする。

レーザースキャナ/ドローンでの3D測量は
「自分の業務にあまり関係ない」?

レーザースキャナに対して「導入が簡単そう」というイメージを持つ人は多いと言えないだろう。 以前はレーザースキャナ導入に掛かる労力は大きかった。しかし、技術の進歩とともにレーザースキャナのイメージは確実に大きく変わろうとしている。

また、ドローンを使用した3D測量も最近では活用されることが多い。街中や人口密集地はドローン飛行禁止区域となるため、ドローンが力を発揮するのは人口や建築物が密集しない広大な場所での測量だ。

特徴点が分かりやすい街中のような場所が得意なレーザースキャナと、構築物の少ない広大な場所で活きるドローン。 それぞれの持ち味を活かして運用の道筋をたてていただきたい。

活用事例の共有が広げる意識

神戸清光がお世話になっている広島会の山中先生と兵庫会の藤井先生も同研修会にて登壇され、実際に活用している3D測量について共有してくださった。こういった活用事例のシェアが新しい取り組みへの意識を広げていく。今回であれば、「3Dレーザスキャナやドローンを使用すると『こんな感じなのか』」ということを参加者には知ってもらえたはずだ。

今すぐに導入をすることがなくても必要になった時に「あの活用方法を当てはめてはどうか」とふと思い出され、業務の能率化に繋がっていく。全ての土地家屋調査士が更なる業務の能率化に到達することが「実ること」とするならば、その「種蒔き」というのが、この研修会の印象だ。

では、神戸清光の登壇内容をご紹介しよう。

3Dレーザースキャナを使った平面現況図作成

最小3Dレーザースキャナ「BLK360」と汎用CAD「BricsCAD PRO」を使用した2次元平面図の作成方法をご紹介した。コスト抑制の効果が期待できる方法だ。

神戸清光|BricsCAD Pro&Leica Cloud Worx Basicによる2次元平面トレース

※注)音がなります

使用ハードウェア・使用ソフトウェア

3Dレーザースキャナで取得したデータは最終的に、高価な点群処理ソフトで作業されることが多い。
しかし同時に、その点群処理ソフトが高価なため3Dレーザースキャナの導入を諦めるユーザーもいる。
そこで、3Dレーザースキャナの導入をより身近に感じていただけるように、私たちがご紹介しているのがこの現況図作成の方法なのだ。

ドローンの機種別紹介

ドローンは測量だけでなく、映像撮影や農業など様々な用途で使用されている。数あるドローンの中から、より具体的に自分のニーズに合った製品を想像していただけるように機種別/用途ごとでの紹介を行った。 また、操縦者の免許制や飛行可能区域など、ドローンを取り巻く状況も併せて参加者へお伝えした。

研修会に参加している様子
▲研修会に参加している様子  
様々なドローンが並ぶ
▲様々なドローンが並ぶ
実機を紹介できるように様々な機種を用意した。
▲実機を紹介できるように様々な機種を用意した。

今回の研修会へは、大阪会西村先生のご依頼で参加させていただいた。
西村先生自身もドローンのプロフェッショナルであり、3Dレーザースキャナ「BLK360」のユーザーでもある。 当日は司会進行役として研修会をまとめてくださっていたが、3D測量を活用した実務を行っているからこそ発せられるであろう、実感の籠った言葉を随所で感じることが出来た。

測量の分野によって求められる精度や環境は異なるため、低コストでの2次元平面図作成法やドローン測量が全ての人に適しているわけではない。しかし知っていただきたいのは、もし何らかしらの課題や問題を抱えていたとしても、 ソフトウェアやハードの組み合わせなどで課題を解決できる道筋があるかもしれないということだ。その道筋を発見するために、この研修会のようにユーザー同士で活用事例をシェアすることも重要であり、神戸清光のような商社も利用するのもいいだろう。 そして、是非3D測量の世界を身近に感じ、一緒に前へ踏み出してほしい。


今回は土地家屋調査士向けの視点から3D測量を紹介したが、様々な分野の測量で3次元は活用され始めている。是非、これまでユーザーが培ってきた測量ノウハウと3次元技術を組み合わせて、さらに業務の能率化に役立てていただきたい。

「これなら使えるかも」と思うユーザーを増やす。それが神戸清光のミッションの1つだ。


神戸清光 広報 松本