ソキア社製TS「iX-505」を自動追尾にアップグレード×3Dレーザースキャナ「BLK360」で革新的なワンマン化を実現する。
——大阪府堺市 株式会社S・K測量設計様

自動追尾TSと3Dレーザースキャナを組み合わせることによって、作業のワンマン化を目指す土地家屋調査士事務所がある。 大阪府堺市の株式会社S・K測量設計様だ。本記事では、同事務所の業務改革の様子をお伝えする。

ソキア社製「iX-505」の自動追尾アップグレードで目指す測量業務のワンマン化。
世界最小3Dレーザースキャナ「BLK360」の併用で「作業のワンマン化」と「高品質な成果物」の両立へ。

株式会社S・K測量設計様が導入を決めたのはソキア社製TS「iX-505」の自動追尾アップグレードとライカ社製3Dレーザースキャナ「BLK360」だった。
この組み合わせによって自社の業務改革を目指す。第1の目的は、iX-505に自動追尾機能を追加した測量業務のワンマン化だ。そして、BLK360で第2の目的である現場の迅速な点群データ化を目指す。
これらを複合的に組み合わせることで、「作業のワンマン化」と「高品質な成果物」が両立される。

既に導入していたソキア社製「iX-505」に自動追尾機能をアップグレード。

同事務所では既にソキア社製TS「iX-505」を使用していた。今回は、同製品に自動追尾機能のアップグレードを行った。アップグレードに必要な製品等は下表を参照していただきたい。高性能なTSによる測量結果はそのままに、1人での作業が実現できる。

ソキアiX-505アップグレード前、アップグレード後
iX-505アップグレードに必要な製品

TSだけでなく、3Dレーザースキャナの導入で更なる高品質な測量を。

また、TSのアップグレードだけでなく3Dレーザースキャナの導入も決めた。精度が求められる所はTSで、現況平面・敷地調査は世界最小レーザースキャナ「BLK360」で行っていくという。
「普段、TSで慣れているからBLK360で撮ると測っているという感覚がないですね。」と語るのは同社土地家屋調査士の川口氏だ。

同社は取引先にハウスメーカーが多くいるため、非常に細かな点まで成果物に含ませて仕上げることが要求される。 取引先である大手ハウスメーカーでは、顧客に3次元で施工のイメージを伝えることも主流になりつつある。 3Dレーザースキャナと高性能TSを組み合わせることで、品質の高い3次元に対応した成果物を完成することができるのだ。

さらにコストを抑えた作図のため汎用CAD「BricsCAD」の導入も決めた。
3次元データからの作図に対応し続け、将来的には福井コンピュータ「TRENDPOINT」での展開も検討するという。

iX-505のアップグレードで導入するリモートキャッチャーの使用方法を確認

▲iX-505のアップグレードで導入するリモートキャッチャーの使用方法を確認する同社の杉岡氏。

BLK360の活用方法を確認する。

▲BLK360の活用方法を確認する。

新しい測量技術を導入するエネルギー。
その原動力は「先行する」ということ。

株式会社S・K測量設計様の土地家屋調査士川口氏は、新たな測量機器導入へ踏み切ったその原動力を「先行する」という言葉で表現する。「後発になったら、『みんな知っている状態』になってしまう。それでは、遅いんです。」と話す川口氏。中堅社員として活躍する杉岡氏も「やってみないと分からないですが、やってみます。」と前向きに取り組む。

――ベテラン社員から中堅社員まで、同社には「とりあえずやってみる」という考え方が浸透している。
この革新的な取り組みは人材不足の問題を解消し、さらに同社の付加価値を生み出すだろう。

今回の取り組みを語る川口氏。

▲今回の取り組みを語る川口氏。

「人員の募集」と「新しい技術の導入」、どちらにコストを掛けるか。

——今回の新しい測量機器の導入目的は3次元データの対応だけでない。
このままの運用では、人材不足によって業務に制約が出来ると感じたことも理由の1つだ。業務のワンマン化を大きな目標とする。

「『人を募集すること』と『今いる技術者で業務を遂行するために新たな技術を導入すること』のどちらかにコストを掛けるか選択を迫られました。」と川口氏は話す。
そして、「『人材が足りない』と考えるだけでなく、測量技術自体を育てていくことも大切」だと考え、同氏が選んだのが後者の「新たな技術導入」への投資だった。

新たな技術導入の「活用」には、やはり「慣れること」「触ること」が必要だろう。
「使いこなせるか不安ですよ」と同氏は言うが、その言葉には同時に希望も感じられる。

「大切なのは、お客さんのニーズを汲むこと。それに合わせて導入する製品をイメージすること。」

株式会社S・K測量設計様ではソキア社製iX-1005の自動追尾へのアップグレードとライカ社製BLK360の導入を行った。同社の取引先に複数のハウスメーカーがあり非常に細かな点まで測ることが求められること、また取引先の3次元データ活用に対応を続けていくこと必要があることは前述の通りだ。その背景から今回の製品導入に繋がったわけだが、他の事務所が全く同じ構成で導入することがもちろん最善ではない。

「お客さんのニーズを汲むことが大切で、求められることによってもちろん導入製品を変えていけばいいと思うんです。GNSSが適す事務所もあると思うし、今回のような3Dレーザースキャナが合う事務所もあると思う。」と川口氏。

話を聞かせていただいている間、同社事務所内では様々な電話が鳴る。その電話に丁寧に対応する社員たちがいた。 「顧客のニーズを汲む」と新しい測量技術導入を決めたように、顧客に寄り添う姿勢が同社の特長だろう。

ターゲットを使ったBLK360の撮影も実践した。

▲ターゲットを使ったBLK360の撮影も実践した。


株式会社S・K測量設計様は、非常に柔らかな印象だった。とにかく顧客に寄り添い、丁寧に測量を行う。
「『人材が足りない』と考えるだけでなく、測量技術自体を育てていくことも大切」と考える川口氏からは、使命感のようなものが伝わってくる。

本記事では会社の抱える課題解消や顧客のニーズを汲むために動く株式会社S・K測量設計様の取り組みをお伝えした。

新技術導入に対して「不安だ」「必要ない」と感じることもあるだろう。
みなさんの業務改善、業界の技術力の底上げが神戸清光の使命だ。是非私たちにご相談いただきたい。 


(株)神戸清光 広報担当 松本葵

株式会社S・K測量設計 様
川口測量登記事務所 様

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