株式会社桑原組様土木本部の新人社員研修を神戸清光が担当。
――同社が若手世代に期待することとは?

2022年4月14日(木)、株式会社桑原組様(滋賀県高島市)の新入社員研修を神戸清光が担当させていただいた。 本記事ではその様子をみなさまへお伝えする。

株式会社桑原組様は昭和34年に創業された企業である。
本研修は今年入社の土木本部新入社員向けに開催された。
神戸清光が担当したパートでは、地上型レーザースキャナとGNSSについて説明を行う。
使用した機器はライカ社製「RTC360」と「GS18T」だ。

RTC360製品情報はこちら:http://www.kobeseiko.co.jp/leica_rtc360.html
GS18T製品情報はこちら:http://www.kobeseiko.co.jp/leica_gs18T.html

本研修会の目的は「『生産性向上』に興味を持ってもらう」ということ。

本研修会について、株式会社桑原組土木本部第二土木部部長の戸田氏に話を伺った。
同氏は、技術の取得を前提に「『生産性向上』について興味を持ってほしい」と話す。
「スコップを持ちながら現場監督をしていた」と自身の30年前を話すベテランの同氏だが、その感覚には柔軟性が感じられる。

――2016年度に導入された「i-Construction」を大きな契機として各企業がICT施工の実施へと舵を切りだしたことはイメージしやすい。 しかし、同社には「受注するため」だけではないICT施工への姿勢があった。

本研修会の参加者たちが期待されていることは「生産性向上のための提案力」のように見える。
それは生産性向上のための案を絞り出すというより、「なぜこの面倒くさい作業をしなくてはならないのか?」という小さな疑問への代替案を生み出す力だ。その疑問を解決したとき、結果的に生産性が向上すると同社は考えているようである。

――戸田氏にその新技術に対しての柔軟性ある考え方の理由を尋ねる。
「これまで何十年と同じ手順の仕事が繰り返されてきた業界ですが、ここ10年くらいで自分自身が業界の変化を感じてきました。これからの現場も5年~10年後には必ず変わると思っています。
『生産性向上』の結果には見えるものと見えないものがあると考えていて、残業時間の削減や休暇取得のしやすさ・実務の効率化が見えるもの、 『作業する人が楽しいと思えること』といったモチベーションを高く保持できることが見えないものとしてあると考えているんです。」

――そう語ってくれた同氏は「最新技術が業界のイメージアップに繋がる」とも話した。同社は現場の未来を見据えている。

株式会社桑原組第二土木部 戸田部長。 新技術に対して非常に柔らかな考え方があったことが印象的だった。

▲株式会社桑原組第二土木部 戸田部長。
新技術に対して非常に柔らかな考え方があったことが印象的だった。

研修の様子。

▲研修の様子。

GNSSについて説明を行う神戸清光営業担当者。

▲GNSSについて説明を行う神戸清光営業担当者。

GNSS「GS18T」は斜めでも計測できることが特長だ。

▲GNSS「GS18T」は斜めでも計測できることが特長だ。

斜めでも計測可能なGNSS「GS18T」

本研修会では新技術の紹介も行った。株式会社桑原組様で既に活用されている「RTC360」に加え、斜めの計測でも高い精度が出せるGNSS「GS18T」を通して新技術に触れていただく。

GS18Tの特長は、斜めでも計測が出来ること。 脚を水平に据え替える必要なく、持ち運びも簡単で作業効率を分かりやすく向上させることが可能だ。戸田氏も本製品を「最高に良いと思う。」と評価してくださった。

実機を通して分かるのは、その計測の気軽さだ。神戸清光営業担当者も自身が現場のGNSS計測を担当するときには本製品を使用して座標データを取得している。是非、実機を見てその革新的な特長を感じていただきたい。

座標変換のためのターゲットを設置する。

▲座標変換のためのターゲットを設置する。

新技術は思っているより難しくない。

戸田氏は新技術導入に対して「実際に製品を使ってみないと分からない」と話す。
使い方が分からない時や導入目的がぼやけている時にネガティブなイメージが膨らむことがあるが、
「実際に触ってみるとそうでもないということが分かります。」と同氏は語った。

戸田氏が語ったように「実機を触ってみる」ということの重要性は神戸清光営業担当者もポイントだと考えている。「本当に導入すべきは今なのか?」とブレーキが掛かることもあるだろう。 実機を見て新技術に触れていただき、製品のイメージをより現実的なものへと近付けていただきたい。

座学の様子。 「RTC360」で取得した点群データに「GS18T」で計測した座標データを落とす。

▲座学の様子。
「RTC360」で取得した点群データに「GS18T」で計測した座標データを落とす。

本研修会には若手世代への期待があった。

本研修会の最後にベテラン社員から若手に語りかけた「最新技術を知って生産性向上のための提案をしてほしい」という言葉が印象的だった。

――スマートフォンやPCが当たり前に近くにあった若手世代と、技術力のあるベテランが一緒に働く。現場には変化の兆しがあるだろう。恐らくその変化は国の政策がもたらす意図的なものではなく、もっと自然的なものではないかと想像する。

私たちにとっての新技術が、若手世代にとっての当たり前かもしれない。
その彼らの「当たり前」の感覚に、更なる生産性向上や自社の価値創造を狙う株式会社桑原組様。
それはとてもシンプルな狙いだが、柔軟性がないと思いつかないビジョンのようにも感じられた。 

(株)神戸清光 広報担当 松本葵

株式会社桑原組 様

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