【KSI実証実験】
ライカ「BLK360」
最新ファームで有線LAN取り込みをやってみたら、ここに差が出た!

神戸清光の強みである蓄積されたノウハウは、日々ニッチな実証実験で培われている。
本記事では、先日リリースされたライカ「BLK360」の最新ファームで可能となった有線LANでの取り込みを従来の取り込みと比較したレポートをお届けする。


2021年11月6日(土)に本検証を実施した。
ソフト・ハードの条件はそれぞれ以下の通りだ。 

表1。本検証の条件。

▲表1。本検証の条件。

本実証は、図1の条件で行う。
以下の3要素を比較していこう。

①データの取り込み時間
②データサイズの大きさ
③点群数

①データの取り込み時間


まずは、データの取り込み時間から比較する。
使用するソフトは「BLK Data Manager」だ。

・Ver.2020(Wi-Fi接続)
・Ver.2021(Wi-Fi接続)
・Ver.2021(有線LAN接続)

同ソフト使用、上記3パターンの取り込み方法で掛かった時間の違いを確認する。

表2。ソフトのバージョン・取り込み方法によって、所要時間の変動があることが確認できる。

▲表2。ソフトのバージョン・取り込み方法によって、所要時間の変動があることが確認できる。

Ver.2021/有線LAN での取り込み時間が圧倒的に短い。

表2から分かるように「Ver.2021/有線LAN」での取り込みで、時間の短縮に繋がることが分かった。
同じバージョンのソフトを使用しても、Wi-Fi・有線LANiの違いが約1/3の時間短縮を生み出す。(Ver.2021 Wi-Fi・有線LANを比較)

同じWi-Fi経由でも、ソフトのバージョンが違えば約1/2の時間差が生まれる。(Ver.2020 Wi-Fi/Ver.2021 有線LANを比較)

取り込み時間の変動要因は、取り込み方法だけでなくソフトのバージョンも関係するということを示すことができた。

②データサイズの大きさ

続いて、取り込み方法によるデータサイズの変動を検証していこう。

表3。データサイズも業務に直結する重要事項だ。

▲表3。データサイズも業務に直結する重要事項だ。

Ver.2021で取り込んだデータサイズの方が小さい。

同じVer.2021を使用し、それぞれWiFi・有線LANを使用してもデータサイズに大きな変動は見られなかった。 しかし、Ver.2020とVer.2021を比較すると、ファイルによっては1/2以上のデータサイズの違いがあった。

つまり、本実証の条件であればデータサイズはソフトのバージョンによって大きく変動するということを実証することができた。

③点群数

最後にインポート後の点群数も比較する。

Cyclone REGISTER360上でのデータ比較

インポート後、点群数にも差が見られた。

一見、データには大きな差がないようには見えるが、点群数にも差が見られた。
その差異は約200万点。約5%の差が表れている。

バージョンアップによるノイズ除去のシステムが変わったのか、ユーザーの業務に影響が出ないかをメーカーに現在確認中だ。

今回の実証実験では、新ファームが有線LANのデータ取込に対応したことにより取込にかかる時間が飛躍的に上がっていることが分かった。 比較的大きな現場を扱うことが大きいようであれば、新ファームへの更新のメリットを感じていただけるのではないだろうか。

BLK360は計測のシンプルさが特長だが、データのインポートが完了するまでに時間が掛かる場合があることやデータサイズが大きいことが課題でもあった。この最新ファームにより、ユーザーの内業における業務効率の上昇に良い影響がありそうだ。

最新ファームへのバージョンアップ

CCP未加入の場合 140,500円(税別)
CCP加入中の場合 62,500円(税別)

最新ファームへは、上記の価格でバージョンアップすることが可能だ。
是非、神戸清光へお問合せいただきたい。

※バージョンアップはスイス工場にて行いますので約5週間の期間が必要です。
原則メーカーからの代替機の準備はありませんのでご注意ください。

まじめにニッチな営業担当者たち。

神戸清光は日々こういった実証実験を行っている。 それが、不具合やユーザーにとって有益な活用方法の発見へと繋がり、神戸清光の強みであるノウハウの蓄積となるのだ

(株)神戸清光 広報担当 松本葵