2025年大阪万博開催予定地での施工に採用。
転圧管理システム「コンパクションマイスター」で、その色が見える!
――酒井重工業株式会社が追求する転圧管理の可視化。

2023年1月に神戸清光が酒井重工業株式会社の
転圧管理システム「Compaction Meister(コンパクションマイスター)」の納品を行った。
本記事では、同製品の魅力をみなさまにお伝えする。



酒井重工業株式会社「Compaction Meister」は、転圧管理ステムだ。(※以下記事内では「コンパクションマイスター」と表記) 酒井重工業株式会社は締固め度を“CCV(シーシーブイ)”という、同社独自の計算式で算出した値で示すことを提案している。その研究は1990年代から行われ始めたそうだ。
CCV値は、数値が大きければ大きいほど締固め度が強固なことを証明する。

2025年開催予定の大阪万博予定地での施工管理にも採用されている本製品の魅力について、
神戸清光営業担当者はどのように感じたのだろうか。

コンパクションマイスターの画面の様子。

▲コンパクションマイスターの画面の様子。

「Compaction Meister」の製品動画
CCVの測定原理。 (「Compaction Meister」製品カタログより)

▲CCVの測定原理。
(「Compaction Meister」製品カタログより)

色で見える。クラウドで管理できる。
――コンパクションマイスターの良いところ。

コンパクションマイスターについて、神戸清光営業担当者の印象に残った特長は大きく2つ。

まず1つ目は「色で見える」ということ。酒井重工業株式会社独自の技術、締固め度を数値化した“CCV”によってそれが可能となる。 色の設定もユーザー自身で可能なため、オペレーターの見やすさ/操作のしやすさも手に入れることができる。

そして2つ目は「クラウド管理」であるということ。ソフトウェアのインストールが不要で、専用サイトからログインすることでクラウド管理が可能だ。 現場の施工範囲の指定や帳票出力までを行え、現場に行かなくても事務所で出来る作業がしっかりと確立されている。また、施工するフォルダの表示/非表示も事務所から出来るためオペレーターの円滑な業務にも繋げられるだろう。また、USB等の別ハードでデータを管理せずにネットワーク上で管理するため、データを無くすといったヒューマンエラーを防ぐことが出来る。 ちなみに、ネットワークはSIMカードによるものだ。

コンパクションマイスターの画面イメージ。 転圧回数によるCCV値の変化が色の違いで一目で分かる。

▲コンパクションマイスターの画面イメージ。
転圧回数によるCCV値の変化が色の違いで一目で分かる。

重機に装着したセンサーの様子①

▲重機に装着したセンサーの様子①

重機に装着したセンサーの様子②

▲重機に装着したセンサーの様子②

オペレーターの負担も軽減。
事務所の作業も進む。 

オペレーターの負担軽減も目指すコンパクションマイスター。
オペレーター業務と事務所での業務の双方に寄り添っている製品づくりが行われていることを感じる。
どちらか一方に使いやすさが偏っていないイメージだ。

「施工プロジェクトの表示/非表示」はそれを1番感じやすい機能だろう。 事務所で次々に転圧管理を行う現場を作成し、その現場を重機側に装着したディスプレイに表示/非表示する設定も事務所側で出来る。
オペレーターの作業のしやすさが確保されるのだ。

――事務所での作業はなるべく進んだ方がいい。現場での作業もスケジュール通りに進めることが必要だ。 酒井重工業株式会社の製品づくりは、現場での様々な状況下に置かれる役割に寄り添って行われていると感じた。

コンパクションマイスターのアンテナ。

▲コンパクションマイスターのアンテナ。

コンパクションマイスターを装着したローラー「SV514D」の全体。 大阪万博予定地である夢洲の現場で。

▲コンパクションマイスターを装着したローラー「SV514D」の全体。
大阪万博予定地である夢洲の現場で。

配線も綺麗におさまる。
些細なことだが、計算された製品づくりが垣間見える。

コンパクションマイスターは酒井重工業株式会社のローラー「SV514D」にワンタッチで取り付けが可能だ。 どちらも同社の純正製品のため、それならではの製品のおさまりの良さがある。

例えば、配線。些細なことのようだが、しっかりと線が内に入ることで耐久性の高さにも関連がある。
また、ディスプレイもしっかりと計算された見やすい位置に設定されていた。

これらのことは些細なようだが、“オペレーターの作業のしやすさ”に寄り添った製品づくりが行われていると強く感じられる要素だと言えるだろう。 また、「SV514D」以外にも多様なローラーに取り付け可能であり、その汎用性の高さも魅力として強い。


酒井重工業株式会社のローラー「SV514D」の製品情報はこちらから。

キャビン内の様子。 無駄な配線が出ていない印象だ。すっきりしている。

▲キャビン内の様子。
無駄な配線が出ていない印象だ。すっきりしている。

酒井重工業株式会社の村田氏(左)と寺野氏(右)。

▲酒井重工業株式会社の村田氏(左)と寺野氏(右)。

「コンパクションマイスター」は大阪万博開催予定地の夢洲の現場で採用されている。

▲「コンパクションマイスター」は大阪万博開催予定地の夢洲の現場で採用されている。

酒井重工業株式会社の寺野氏からも本製品への思い入れが感じられた。

▲酒井重工業株式会社の寺野氏からも本製品への思い入れが感じられた。

現場と事務所が共存できる製品。

筆者がコンパクションマイスターに抱いた印象は、「現場と事務所が共存できる」ということだ。
10秒間隔でクラウドに情報が送信される仕様になっているため、現場での作業工程を事務所のPCからクラウドを介して確認出来る。 神戸清光営業担当者も「重機に載せるシステムだが、事務所で管理する製品」と本製品を高く評した。

本製品稼働テスト当日は、初めて本製品に触れるオペレーターがローラーを動かす。 簡単な説明をお伝えするだけで、円滑に稼働を実現することが出来た。 難しい操作をする必要がなく、「『開始』『停止』のボタンを押す」「転圧回数が変われば、色が変わる」という 非常にシンプルな操作性が現場での作業を担当する技術者のフラストレーションを軽減させることが出来るだろう。 

ローラー「SV514D」で、コンパクションマイスター稼働のテストを行う。

▲ローラー「SV514D」で、コンパクションマイスター稼働のテストを行う。

データ管理はクラウドで。
ネットワーク環境さえあれば、管理が出来る。

コンパクションマイスターのデータ管理は、クラウド上で行われる。
専用のログインサイトから簡単に接続が可能だ。また、同クラウド上からは、帳票の出力も出来る。

――施工中の見えない品質を“見える化”することが出来る本製品は、自由度が高いことも強みの1つだ。
色彩によって品質を可視化するわけだが、その色で分ける数値もクラウド上で柔軟に設定が出来てしまう。 例えば、その品質管理を「合格・注意・不可」といった風に、段階に合わせて色設定を行うようなイメージだ。これによって、一目瞭然で軟弱箇所を発見することが可能となり、より高い品質が確保された施工を行うことが出来るだろう。

また、他にも小粋な製品特長が光る。
クラウド上に現場プロジェクトを作成する際も、材質や巻き出し圧といった細かな設定を行え、
その現場プロジェクトを重機のディスプレイ上に表示するか、非表示にするか選択可能だ。

――酒井重工業株式会社が“現場”を想定して製品づくりを行っていることが伺えた。
現場に合わせて“一目でわかる”を実現するのが、「コンパクションマイスター」なのだ。

クラウドの画面「CCV値による表示」 必要に応じて、色の設定も変えることが出来る。

▲クラウドの画面「CCV値による表示」
必要に応じて、色の設定も変えることが出来る。

クラウドの画面②。 軌跡での表示も可能だ。

▲クラウドの画面②。
軌跡での表示も可能だ。

クラウドの画面③。 「転圧回数」で表示した時の様子。

▲クラウドの画面③。
「転圧回数」で表示した時の様子。

現場が想定された「使いやすさ」。

コンパクションマイスターの特長を見ていくと、それらが総合的に「使いやすさ」に繋がっていることが分かる。

“実際の施工範囲”と“事務所”という大きく2つの存在が「現場」を構成している。酒井重工業株式会社は、それをしっかりとイメージして製品づくりを行っているのだろう。 転圧管理システムとして他社からも製品はリリースされているが、数値や色で徹底的に転圧を可視化する同社の姿勢には誇りも感じられた。

現場と事務所を共存させる。 コンパクションマイスターは、使用者それぞれの立場からの使用感が計算されている製品だった。

▲現場と事務所を共存させる。
コンパクションマイスターは、使用者それぞれの立場からの使用感が計算されている製品だった。

新車納品時のお清め時に使われる酒井重工業株式会社オリジナル日本酒。

▲新車納品時のお清め時に使われる酒井重工業株式会社
オリジナル日本酒。

現場と事務所が共存する。

――「現場で計測、事務所で処理」という流れ。
それらはあくまで順序的であって、同時に行うことは難しいことだと思っていたが、
現場での作業の様子を事務所で管理できるコンパクションマイスターは、リアルタイムが見える。
オペレーター側と事務所側双方の使いやすさが計算されて設計されているのが、本製品だ。
本案件を担当した神戸清光営業担当者は、現場で「楽やなあ。」とつぶやいていた。

神戸清光営業担当者たちは「自分たちが本当に良いと感じた製品」を提案する。その「本当に良い」と感じる根拠は、実際に製品を触ったり、メーカーと対話することで強固なものになる。

困っていることや解消したい課題があれば、是非神戸清光にお気軽に連絡していただきたい。
一緒に解決しましょう。

(株)神戸清光 広報チーム

酒井重工業株式会社


製品情報:https://www.sakainet.co.jp/products/related/compactionmeister.html

転圧管理・CCVに関する問い合わせフォーム:https://www.sakainet.co.jp/inquiry/inquiry36.html