ライカジオシステムズが重要文化財の3D 計測とVR 展示を支援した事例を発表 | トータルステーション・3次元レーザースキャナー・UAV(ドローン)・CAD・GISなど測量機器販売・レンタル・修理の専門商社株式会社神戸清光

ライカジオシステムズが重要文化財の3D 計測とVR 展示を支援した事例を発表

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別館(重要文化財)旧日本銀行京都支店

別館(重要文化財)旧日本銀行京都支店

京都文化博物館で3D 点群データを取得し、VR を利用した 文化財の新たな展示方法に協力

【2020 年2 月20 日 東京】計測テクノロジー業界のリーダーであるライカジオシステムズ株式会 社(本社:東京都港区、代表取締役社長:日比孝典)は、重要文化財に指定されている京都文化 博物館において、小型で軽量な3D レーザースキャナーを用いて点群データを取得しVR コンテン ツ作成を支援した最新事例を発表しました。出来上がったコンテンツは2019 年の秋に開催された 『辰野金吾没後百年 文博界隈の近代建築と地域事業展』で来場者にバーチャルツアーとして公 開され、文化財の魅力を伝える新たな展示手法として注目を集めました。

 本プロジェクトには株式会社エリジオン(以下エリジオン)、株式会社神戸清光、及び京都土地家屋調査士会も参画し、小型で軽量な3D レーザースキャナー「Leica BLK360」を使い、京都文化博物館の別 館の外観、別館内側のホール、屋根裏までを全て計測しました。取得した大量の点群データは、エリジオンが「InfiPoints」 で加工し、VR で閲覧するためのデータを成果物として作成しました。

 3D レーザースキャナーで取得した点群から作成したVR データについて京都文化博物館学芸員 の村野正景氏は、「いわば仮想空間に構築された高度に精巧なレプリカです。展示期間中は日頃から建物に親しんでいる近隣の方もVR 体験をされました。近くで見ることが難しいスレート屋根 や、鳥のように建物を見下ろして飛び回りながら建物の内外を閲覧できることに感動されていまし た。ほかにも今回の展示では、車椅子でご来場された方から、「自由に館内を動き回れたようだ」 と感想をいただきました。VR はバリアフリーにも貢献できるかもしれません。」と新たな展示方法 の可能性に期待を膨らませています。

 ライカジオシステムズ社長の日比は据置型の3D レーザースキャナーを使用した経緯について、 「昨今、工事現場等でドローン測量が注目されており、今回のプロジェクトでもドローンで計測を行 うかという案もありました。しかし京都文化博物館はドローン飛行許可が必要な区域にあるため、 安全面と申請手続きにかかる時間を鑑み、持運びがしやすい据置型の3D レーザースキャナー が最適だったのです。屋根など高いところの外壁は近隣の建物の屋上からスキャンし、屋内でス キャンした3D 点群データと合体させることにより、建物の内外を自由に移動できる魅力的なVR コンテンツ作成に寄与できたと自負しています。これらの現場作業は休館することなく数台の3D レーザースキャナーを使い、正味2 日間で終えることができました」と述べています。

ライカジオシステムズは、今後も文化財や史跡などの保護や研究という観点だけでなく、魅力をアピールするためのVR 等のコンテンツ作成という観点からも、支援を継続していきます。

 Leica BLK360 で取得した京都文化博物館の点群データ

Leica BLK360 で取得した京都文化博物館の点群データ

BLK360特設サイト https://sites.google.com/view/blk360/

株式会社エリジオン